2017年3月

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みなさんこんにちはKAKEDZUKA DESIGN WORKS・欠塚です。

 

前回に引き続きリールカスタムパーツの製造現場について書かせてもらいます。

 

さて、前回はジュラルミンを削って形にするまでの下仕事について書きましたが、今回はその続きからですね。

 

リールカスタムパーツにはカラーが着いてますが、そのカラーはアルマイトという表面処理をしたものなんですよ。

 

 

アルマイトメッキと呼ばれる事もありますが、表面を腐食させるという意味ではそうなのかもしれませんね。

 

で、そのアルマイト処理を施すのには下処理がとても大事なんです。

 

切削後の品物に不純物が残ってるとキレイに発色しない事があるんですよ。

 

なので切削油をキレイに落としてやらないとダメなんですよね。

 

表面酸化皮膜との戦い

 

アルミ系の金属もステンレスと同じで、基本的には鉄のように錆びたりしません。

 

これは純アルミニウムの場合水に濡れたりすると腐食する事がありますが、アルミ合金であるジュラルミンは錆びは発生しにくいんですよ。

 

ただし、それは表面に酸化皮膜ができる事を意味してるので、これが厚く貼ってしまうとアルマイト処理に影響が出てしまいます。

 

なので、ジュラルミンを切削した後は、アルマイト処理業者に出す直前まで脱脂処理はしません。

 

 

すべての予定数量を削り終わってから一気に脱脂をしてやります。

 

この時酸化皮膜は空気に触れない限り形成されないんですよ。

 

まあ、理屈上という事ではありますが(笑。

 

三度洗い

 

ここでは特殊な薬品を使って切削油を除去します。

 

その際には合計3回洗う?事になるんですよね。

 

一回目は洗い古しの液で大まかに付着した油分を洗ってやります。

 

 

二回目はキレイな薬品で洗ってやって、この時ほとんどの油分や不純物を取り除いてやるんですよ。

 

 

そして仕上げに新品状態の薬品で洗ってやります。

 

まあ細かいノウハウはあるのですが、それはトライ&エラーを繰り返して見つけた黄金の方程式があるので内緒です(笑。

 

いやいや、まだまだ日々勉強ですから、もっと良い方法があるんだと思うんですよね。

 

完全乾燥

 

最後に乾燥させるんですが、これは地味にヘアドライヤーでやってます(笑。

 

 

でもこれが一番間違いないんですよ、いまのところ。

 

ここで人の目で見て判断するのが良いんですよね。

 

不純物が残ってたりすると、乾燥させた後にわかるんですよ。

 

するともう一回洗浄して、また乾燥させる。

 

これの繰り返しです。

 

まあ3回洗浄したらまず大丈夫ですけどね(笑。

 

そして最後の仕上げに冷風で温度を下げて完了です。

 

決して結露させてはダメなんですよ。

 

これでアルマイト加工前の下処理は終わりです。

 

この後製品同士が擦れないように専用の仕分けケースにいれて業者に出します。

 

そんな感じでカラーパーツが完成するんですよ。

 

 

 

Written by 欠塚 実

東京都足立区の町工場で日々ものづくりに励んでます。
リールのカスタムパーツをデザインから設計、サンプル製作、そして時には自分でフィールドテストもします。
NBC房総チャプター(亀山ダム)にも参戦中です!

Blog KAKEDZUKA.com
http://kakedzuka.com/

みなさんこんにちはKAKEDZUKA DESIGN WORKS・欠塚です。

 

現在HEDGEHOG STUDIOのパーツの基本デザインや設計製造をやらせてもらってます。

 

とは言ってもHEDGEHOG STUDIOでは沢山のメーカーさんのパーツを取り扱いしてますので、どれがHEDGEHOG STUDIO純正パーツなのかわからなくなってしまうでしょうか(笑。

 

でも、そんな事はまったく気にしなくても良い事だと思ってます。

 

お客さんは自分が気に入ったパーツをつけたリールを大事にして頂ければそれで良い訳なので。

 

まあそれは良いとして、今回は自分が普段仕事をしている工場と、製品が出きるまでの工程を紹介してみたいと思います。

 

 

ジュラルミン切削

 

現在KAKEDZUKA DESIGN WORKSではジュラルミンの加工品をカラーアルマイトして納めています。

 

削りに関しては工場内のマシンで削るのですが、その下処理は中々に手間のかかるものです。

 

通常切削加工機械というのは、密閉した加工スペースの中で切削油と呼ばれる専用のオイルを拭きかけながら削っていきます。

 

この切削油によっても製品の仕上がりは変わってくるんですけどね。

 

一般的には水溶性の白っぽい切削油が使われる事が多いようですが、当工場では油性の切削油を採用しています。

 

これはジュラルミンとは非常に相性が良く、製品の仕上がりに差が出ると考えてます。

 

ただし、ジュラルミン以外のものを削る時に相性が良くない場合もあるのですが(笑。

 

切り粉の処理と脱油

 

リールパーツという事を考えた時に製品の軽さは重要なキーワードですが、そのためには元の材料からほとんどを削り取ってしまう事になります。

 

材料の8割り9割りは削りカスという事になるんですよね(笑。

 

という事は、削り取った切り粉は定期的にマシンの中から取り出さないと大変な事になってしまいます。

 

もちろんその処理も人の手で行う訳ですが、この時廃棄する切り粉には高級?な切削油が沢山付着してる訳です。

 

なのでその切り粉から切削油を脱油してやらないとマシンの切削油が無駄になってしまうんですよね。

 

そこには専用の脱油機があって、遠心力によって切り粉に付いた切削油を99.9%以上(カタログスペック上)分離できるという。

 

このような事をマメにやらないと、製品に無駄な傷や堕痕が残る可能性があるんですよ。

 

さて、次回は削り終わった製品の下処理について紹介する予定です。

 

 

Written by 欠塚 実

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HEDGEHOG STUDIOのtomosukeです。

今回は人気で在庫なしの状態だったZPI製の16メタニウムMGL用カスタムスプールが再入荷しました!

サイズはM(ミディアム)とPG(パワーゲーム)。

Mは12lb-75mのラインキャパでクランクやスピナーベイトなどの巻物、PGは16lb-75mのラインキャパで太いラインを使ったビッグベイトゲームやディープクランク・テキサスなどに特化されています。

皆様のスタイルに合わせてスプールのサイズをチョイスされてください!今ならサイズもカラーもお好きなモデルをご選択出来ます!



・NRC716M
http://www.hedgehog-studio.com/product/5929



・NRC716PG
http://www.hedgehog-studio.com/product/5928



HEGEHOG STUDIOのtomosukeです。

本日はメガバスから発売されたカーボン製オフセットハンドルのご紹介です!
名前は”LIGHT&TOUGH CARBON HANDLE”

ハンドルノブ側にいくにつれてだんだん細くなっている形状で長さは80㎜・90㎜・100㎜の3サイズ。メガバス用ということで対応はダイワ&アブリールのみとなっております。ハンドルロックナットは付属しておらず、ブラックカラーのリテーナーとリテーナー固定用ビスのみが付属。
しかし、構造的に弊社やアベイル製のハンドルロックナットが取り付け可能ですのでカラーカスタムはお楽しみいただけると思います!
http://www.hedgehog-studio.com/product/6149

 

KAKEDZUKA DESIGN WORKSです。

 

先日HEDGEHOG STUDIOから今期発表されたばかりの17カルカッタコンクエストBFS HGをお借りしてきました。

 

実機を手にとってガン見してるのですが中々良いですね。

 

元々カルカッタシリーズはボディーがマシンカットで作りこんであるので、見た目にも剛性感があってすばらしいリールだと思ってます。

 

SHIMANOのルアー用リールの最高峰という位置づけですよね。

 

 

 

自分としては14カルカッタコンクエスト101を所有してるので、それ用のカスタムパーツを手がけさせてもらってるのですが、その中にジュラルミンカスタムクラッチというのがあります。

 

今回の17カルカッタコンクエストBFS HGもそうなのですが、ここまで作りこんであるリールに、唯一?クラッチだけが樹脂パーツなんですよね。

 

基本的に今市場にあるほとんどのリールがそうなんですが、クラッチが樹脂製なんですよ。

 

まあ、クラッチなんて切れれば良いじゃん、と思われるでしょうか(笑。 でも、この部分はちょっと拘りたいと思うんですよね。

 

ジュラルミン製オフセットクラッチ

 

 

14カルカッタコンクエストの時に感じたんですが、クラッチの位置が自分には高かったんですよ。

 

ちょっとクラッチが切りにくいと感じたんですよね。

 

で、クラッチを製作する事になった時に、どうせならオフセットさせて切りやすくしようと思ったんです。

 

その思惑が形になったのが現在販売されているジュラルミンオフセットクラッチなんですが、今回の17カルカッタコンクエストBFS HGには嬉しい誤算がありまして(笑。

 

ベイトフィネス用の丸型リールという事で、ボディーサイズはそのままで、スプール径が小さくなってるんですよ。

 

 

でも、さすがにクラッチまでは専用設計できなかった(技術的にという意味ではありません)らしく、14カルカッタコンクエストと同じものがセットされているようです。

 

そこで今までのクラッチの互換性を確認したところ、まんまとセットできるではありませんか!

 

そしてフィッティングしてみたところ、まるで「この為に作ったんじゃないか」と思えるほど違和感がありません(笑。

 

 

ジュラルミンの削り出しという事で、パーツ自体の重量はわずかに重くなります。

 

元々重量的に軽いリールではありませんから、多少の重量増は許される範囲ではないかと勝手に思い込んでおります。

 

そもそも巻きモノに特化したリールの場合、手元に重量があるのはむしろ操作性の向上に貢献してるとも言われてますからね。

 

カラーセレクト

 

さて、そんな訳で見た目と機能を両立したジュラルミンオフセットクラッチですが、どうせなら色も自分の好みに変えてしまうと楽しいですよね。

 

このクラッチにはレッド・ブラック・ガンメタ・シャンパンゴールドの4色のラインナップがあります。

 

まあ今回の17カルカッタコンクエストBFS HGはボディーカラーがガンメタなので、合わせる色はこの4色で十分ではないでしょうか。

 

この中ではやはりレッドが中々目立ちますね。

 

 

まさに往年の赤ベロを彷彿とさせる組み合わせ(笑。

 

そしてシャンパンゴールドは、ノーマルのハンドルとメカノブキャップに採用されている刺し色と同じですね。

 

 

ガンメタはボディーと同じからーなので、違和感なく、それでいて1発でカスタムだとわかる重厚な感じ。

 

 

ブラックはどのリールにも間違いのない定番中の定番ですが、このリールには特に映えるように感じますね。

 

 

じつはジュラルミンのカラーアルマイトで、一番メタル感がでるのがブラックだったりします。

 

ノーマルスプールがブラックなので、合わせる人が一番多いのではないかと予想しております。

 

ちなみに自分はブレずにレッドが好きなんですが、みなさんはどう感じましたか(笑。

 

Written by 欠塚 実

東京都足立区の町工場で日々ものづくりに励んでます。
リールのカスタムパーツをデザインから設計、サンプル製作、そして時には自分でフィールドテストもします。
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HEDGEHOG STUDIOのtomosukeです。

本日は、結構珍しいのですが弊社ベアリングのラインナップに新番手が増えましたのでご紹介です!

計6種類ほど追加されたのですが、その中でも特にオススメしたいのが”HRCB-1170ZHi”
鋭い方ならばもうお分かりかもしれませんが、これストラディックシリーズのスプールシャフト部に対応するベアリングサイズです。ストラディックシリーズはソルトで使用される方も多々いらっしゃるかと思いますが、ベアリングが淡水モデルのSHG-1170ZZしかありませんでした。


しかし、今回のベアリング追加に伴い、やっと1170ZZサイズで防錆モデルが登場!

これでソルトウォーターフィッシングでも気兼ねなくご使用していただけると思います!
既にストラディックシリーズのスプールシャフト1BBチューニングキットなどはHRCB防錆モデルが選択出来るようになっていますのでよろしくお願いします!



・HRCB-1170ZHi
http://www.hedgehog-studio.com/product/6093





・ストラディック用スプールシャフト1BB仕様チューニングキット
http://www.hedgehog-studio.com/product/3874



HEDGEHOG STUDIOのtomosukeです。

本日は商品ではなく、弊社の新しいサービス開始のご連絡です。

その名も、”カスタムパーツ フィッティング 安心保証サービス”!

恐らく釣具業界では初の試みではないでしょうか?簡単に説明させていただきますと、商品購入時にこちらのサービスも一緒にご購入いただければ、一定の期間と条件を満たす限りリールパーツの交換を保障する、という制度です。


例えば、カスタムスプールを購入したが予想したよりラインキャパが少ないから別の溝がもっと深いタイプに変更したいとか、アルマイトパーツを買ったがカラーを間違えて不揃いになってしまったので合うカラーに変更したいとか、カスタムハンドル買ったけど想像と違ったから別メーカーのものに変えたいとか、このような場合に保障サービスをご購入いただけていれば、それらのご要望にお答えさせていただきます。
※弊社ベアリングに関しましては無償保障制度がありますのでこのサービスの適用外です。(純正・他社ベアリングは保障サービスを申し込みください)


近年新しいカスタムパーツもどんどん発売され、各メーカーの商品を組み合わせてご利用される方が増えてきているのですが、その場合どうしても実際に取り付けてみたが想像と違う、ということが起こりえております。 この安心保障サービスがあることで、皆様が納得のいく一台を仕上げるお手伝いが少しでも出来れば幸いです。

ご不明な点がございましたら、お電話やメールにて気軽にお問い合わせください。
http://www.hedgehog-studio.com/product/6148



HEDGEHOG STUDIOのtomosukeです。

本日はシマノのタイラバ専用リールである16炎月の純正スプールが入荷しました!

ヘッジホッグスタジオで純正スプールをご購入いただきますと、保管時に非常に便利なスプールケースもこのスプールは付属してきます!
http://www.hedgehog-studio.com/product/6146


また、16炎月はハンドルノブ内にベアリングが追加できたりと色々カスタム出来るリールですのでよければこちらをご参考ください!
http://www.hedgehog-studio.com/page/177